みなさんは、住んでいるまちの歴史をどれくらい知っているでしょうか?
普段とは違う視点で見てみると、面白い発見や新しい発見があるかもしれません。
旅行に行かれる場合も、その土地の歴史や文化などのちょっとした知識があると楽しさが倍増しますよね。
北海道遠軽町に訪れる際も、ぜひ郷土史に触れてみてください♪
今回は、白滝地域の歴史についてご紹介します。実は、とある偉人ゆかりの地であり、合気道家のちょっとした聖地になっているんですよ~。
【目次】
そもそも合気道とは
合気道は、日本の伝統的な武道の一種です。
相手と力を競うことや優劣を決めることを目的としていないので、試合や競技を行いません。技は相手の攻撃を流すことや投げることによって行われ、お互いが切磋琢磨し合って稽古を積み重ね、心身を鍛錬することが目的です。
合気道の創始者は、植芝盛平(うえしば もりへい)という人物で、彼は剣道や柔道などを学んだ後、これらの技を応用して独自の合気道を創り上げました。
また、合気道は単に技を磨くだけでなく、身体や心の鍛錬を通じて自己の向上を目指す、心身を養う修行としても重視されます。また、道場における稽古においては、師弟関係や礼儀作法も重要視され、生徒には謙虚さや礼儀正しさが求められます。
合気道の開祖 植芝盛平ってどんな人?
植芝盛平翁は、1883年(明治16)に和歌山県に生まれ、小さい頃は身体が弱く、気の弱い少年だったのだとか。ですが、父親のすすめもあり、小学校に入ってからは相撲や水泳によって身体をきたえて、心身たくましく成長しました。
中学校を中退してそろばん塾に通い、そろばんの才能を発揮し、その結果、田辺税務署に就職しました。1901年(明治34年)には東京に出て、文具店を経営しながら剣術や古流柔術などを学びました。
その後、独自の武術である合気道を創始することになります。
植芝盛平翁は合気道を単に武道としての技術だけでなく、心身の鍛錬や人間形成の手段としても大切であると考え、合気道の修行には精神修養も含めていました。彼は、「合気とは心技の調和である」という言葉を残しています。
1942年(昭和17年)に、正式に“合気道”と名付けて、国内はもとより世界中にその名を広めました。植芝盛平翁は、1969年(昭和44年)に亡くなりましたが、その功績は現在でも多くの人々に讃えられています。
合気道の開祖 植芝盛平と白滝<北海道・遠軽町>
北海道遠軽町・白滝は、合気道のゆかりの地として知られています!
一体どんなつながりがあるのでしょうか?
1912年(明治45年)、植芝盛平翁は80人の移民団を率いて和歌山県から白滝に入植してきました。ですが、凶作や冷夏の影響で4年目まで収穫が上がらず、彼らは苦しんだと言います。
ようやく収穫が徐々に増え始めると、植芝盛平翁はその勢いに乗り、ハッカの栽培や商店街の建設、小学校や保健衛生管理の組織づくり、そして神社の建立など、住みやすい町づくりに励んだのです。
植芝盛平翁は、まちの発展に力を注いだ偉人の一人で、「白滝王」と呼ばれるようになりました。
1915年(大正4年)には、大東流の達人である武田惣角に遠軽町で出会い、彼の指導のもとで武道の修行を始めました。ですが、1919年(大正8年)に故郷から父の危篤の知らせを受け、植芝盛平翁は家族とともに白滝を離れる決意をしました。
植芝盛平翁が遠軽町白滝で過ごしたのは、わずか8年程ですが、大東流の技を母体に熱心に研鑽を積み、さらに精神的な修業を積んだ場所であり、合気道の創設にとって重要な役割を果たした場所です!
合気道の歴史を考える上で、白滝は見逃せない重要な場所であると言えるでしょう。
白滝柔剣道場の床の間には、植芝盛平翁 直筆の掛け軸が飾られていたり、開拓当時に植芝盛平翁が好んで携帯していた鉄扇が展示された施設(白滝郷土館)などがあり、多くの合気道愛好家が訪れる場所となっていますよ。
「機動戦士ガンダム」で有名な安彦良和先生の他作品に植芝盛平が登場
「機動戦士ガンダム」をはじめ、数多くの名作を描いてきた漫画家・アニメーターの安彦良和(やすひこ よしかず)先生は、北海道遠軽町の出身です。
実は、安彦良和先生の作品「虹色のトロツキー」「乾と巽」には、合気道の開祖である植芝盛平翁が登場しています!
「機動戦士ガンダム」で著名な安彦良和先生。先生の作品「虹色のトロツキー」「乾と巽」には合気道開祖・植芝盛平翁が登場します。
「合気道探求」第63号では安彦良彦先生に、開祖のイメージ、制作にあたってのエピソードなどインタビューしました。https://t.co/bK5MjAXc6I#安彦良和 #ガンダム pic.twitter.com/R4t6u1cgiX— 公益財団法人合気会【公式】 (@AikidoHombuDojo) May 18, 2022
安彦良和先生は、もともとは植芝盛平翁のことを知っていたわけではなく、たまたま主人公に合気道をさせようと思って調べているうちに、遠軽町とゆかりがあることを知って驚いたみたいですよ♪
ちなみに、安彦良和先生のことをまとめた記事もあるので合わせて読んでみてくださいね。
シャアがお出迎え!遠軽町出身の漫画家・アニメーター安彦良和は機動戦士ガンダムの生みの親!
合気道ゆかりの地!北海道遠軽町・白滝でワーケーションしませんか?
北海道遠軽町・白滝の森の中にある「自家焙煎珈琲と森のお宿 森の暮らし」と、丸瀬布の山林深い場所にあるコワーキングスペース「ワーケーションオフィス ENGARU」は、自然に囲まれた環境で働くことができる施設です。
都心の企業にとってはサテライトオフィスやテレワークの拠点として利用できる一方、地元の住民にとっては「公民館」のようなスペースとしても活用できますよ♪
森の暮らしの1Fにあるカフェ「ランプ」では、自慢の自家焙煎珈琲と手作りチーズケーキが大人気です。ぜひ、ゆったりとカフェタイムをお過ごしくださいね。
2Fはゲストルームになっているので宿泊も可能!他にも、農業体験などがあり、自然や農業に触れることができる場所になっていますよ。
静かな森の中で、新しい働き方や暮らし方を遠軽町で体験してみませんか。
ワーケーション北海道遠軽町【森ではたらこう】ENGARU WORKCATION LIFE
(運営 DBX HLDGS株式会社 代表 壽永隆之)